ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。

「そうか。俺はまた霧島が波多野さんのことを好きなのかと思ってたよ」

「なに勘ちがいしてるんだ。コイツとは幼なじみなだけで、そんな関係じゃない。おむつしてた頃から知ってるのに、今さら好きとかどうとか、ありえない」


大河の言葉に心が凍っていく。

こんなにはっきりと拒否されて、平気でいられるわけがない。
こんなことを言われるくらいなら、消えてしまいたい。


「彼女の魅力がわからないなんて残念だな。それなら俺が彼女をもらう」


真田くんが突然私の腕を引く。

その手を振りほどきたいのに、それができないくらい動揺していた。


「勝手にしろって言ってるだろ? ただ目障りだから俺たちの目に入らないところでやってくれ」


大河はそう言いのこして去っていく。

その後ろ姿を見つめていると、みるみるうちに涙がにじんできて、やがて彼の姿が見えなくなってしまった。