ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。

「どうしたの?」

「ちょっと頑張りすぎたみたいだな」


本山くんの顔が真っ青で驚いた。


「水貸せ」


大河は私の手からペットボトルを奪い、本山くんの頭からかけ始める。
すると、目を閉じていた本山くんはパチッと目を開いた。


「大丈夫か?」

「あれ、俺……」


本山くんは自分が倒れていたことに気づいていなかったようだ。
ポカーンと大河を見つめる。


「栞、日陰に連れていってスポーツ飲料を飲ませろ。多分脱水気味で気を失ったんだ」

「うん、わかった」


なんとか立ち上がったものの、足もとのふらつく本山くんを支えながら木陰に連れていき、大河の言う通りにすると、彼の顔に血色が戻ってきた。


「ごめんなさい。私が無茶させちゃった」


並走なんてしたから、頑張りすぎたのかも。


「波多野のせいじゃないよ。俺、大河のボールを一球もそらすことなく受けられるようになりたいんだ。だからもっと頑張らないと」