ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。

それから三日。

大河は少しだけ笑顔が戻ってきているように感じる。


「大河ちゃーん。引っ張ってー」


相変わらずランラングが苦手な本山くんが言うと、「断る」とバッサリ切った大河は、さっさと走りに行ってしまう。


「冷たいなぁ、うちの旦那は」

「そんなこと言ってないで、頑張って」


ふたりのいつものやり取りがうれしくて思わず笑みを漏らすと「波多野はそうじゃないとな。最近顔が怖いぞ」と言われてハッとした。

普通にしているつもりだったのに、笑えてないんだ、私。


あれから大河は本山くんに、私のことをなんと話したのだろう。
本山くんにも怖くて聞けない。

それでも、マネージャーを続けていることをとがめられないだけよしとしなくちゃ。


その日の帰り、校門を出ると足が止まった。
真田くんがいたからだ。

彼はひときわ体が大きく目立っていて、皆がチラチラと見ていく。

私より少し前に学校を出た大河も、彼に気づいたにちがいない。