ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。

それから、大河との関係は完全に切れてしまった。

モーニングコールも怖くてできない。

けれど、マネージャーをやめることだけはどうしてもできず、大河と目を合わせないようにして黙々と働いた。


「栞、ユニフォームの膝、補修してくれる?」

「わかりました」


裁縫が苦手な綾子先輩から渡されたのは、大河の練習用のユニフォーム。
今までなら大河から直接私に届いたはずのものだった。

彼のユニフォームに触れるだけで涙がにじんできたけれど、ぐっとこらえて修繕に取りかかった。

練習が終わると大河のユニフォームを持ち、本山くんのところに向かう。


「本山くん。これ霧島くんに渡してほしいの」


ユニフォームを差し出してお願いすると、彼はグラウンド整備をしている大河に視線を送り「あそこにいるじゃん」とつぶやく。


「うん。だけど、お願い」

「まだケンカしたままなのか? それに『霧島くん』って……」