ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。

もちろん、大河も甲子園という目標を持っていただろう。
でも、それが難しい状態なのに——どれだけ頑張っても届きそうにない状況なのに、さらにプレッシャーを与えられたら、イヤになるに決まってる。


謝らなきゃ。
私が彼を苦しめていたのなら、謝らなきゃ。


「今はそっとしておいてあげなよ。あれだけ勝てなきゃ、誰だって苦しいよ」


そんな……。

私は大河の支えになりたかったのに。
ただそれだけだったのに、かえって重荷になっていることに気づかないなんて。

私、最低だ。

止まらなくなった涙が、頬を次々と伝い落ちていく。


「でも……」

「俺が連れていく」


真田くんをハッと見上げると、彼は真剣な視線を私に向ける。


「波多野さんを甲子園に連れていく。俺は本気だよ」


そんなこと言ったって、私は旭日高校のマネージャーなの。
大河に連れていってほしいの。

頭が混乱して、言葉が出てこない。

ただ何度も首を振り、必死に気持ちを落ち着けようとした。