でも、私に泣く権利なんてない。
真田くんと話してしまい、彼を傷つけたのは私だから。
彼に声をかける勇気もなくうつむいていると、「大河」と、廊下から本山くんの声がした。
「お前、サボりってどういうことだ」
つかつかと教室の中まで入ってきた本山くんは、大河からパンを取りあげ声を荒らげる。
「寝坊したんだ。すまん」
大河はそう言うけれど、そうじゃない気がする。
「お前、ひとりで野球やってる気になるなよ。たしかにお前はうまいし、俺なんかじゃ足もとにも及(およ)ばないさ。でも、お前がここまでやってこられたのは……」
そこまで言った本山くんは、口をつぐみ私に視線を送る。
「とにかく、練習には来い」
本山くんはそう言いのこして教室を出ていった。
ありがとう、本山くん……。
だけど、やっぱり私が悪いの。
再びパンを食べ始めた大河は、今日はほかのクラスメイトと話す様子もない。
私は彼の大きな背中を見つめながら、唇をかみしめることしかできなった。
真田くんと話してしまい、彼を傷つけたのは私だから。
彼に声をかける勇気もなくうつむいていると、「大河」と、廊下から本山くんの声がした。
「お前、サボりってどういうことだ」
つかつかと教室の中まで入ってきた本山くんは、大河からパンを取りあげ声を荒らげる。
「寝坊したんだ。すまん」
大河はそう言うけれど、そうじゃない気がする。
「お前、ひとりで野球やってる気になるなよ。たしかにお前はうまいし、俺なんかじゃ足もとにも及(およ)ばないさ。でも、お前がここまでやってこられたのは……」
そこまで言った本山くんは、口をつぐみ私に視線を送る。
「とにかく、練習には来い」
本山くんはそう言いのこして教室を出ていった。
ありがとう、本山くん……。
だけど、やっぱり私が悪いの。
再びパンを食べ始めた大河は、今日はほかのクラスメイトと話す様子もない。
私は彼の大きな背中を見つめながら、唇をかみしめることしかできなった。



