ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。

もし真田くんと大河の対決があるのなら、やっぱり大河に勝ってほしい。
でも、真田くんにケガをしてほしいとは思わない。


「あっ、ヒット!」


そのとき桜花の二番がレフト前ヒットで出塁したので思わず声が出る。

私がスコア表に書き込むのを見ながら、彼は再び口を開いた。


「波多野さん、桜花のマネージャーに欲しいな」

「なに言ってるんですか。スコア表もまだまだまともに書けません。桜花にはたくさんすごいマネージャーがいるんじゃないですか?」


選手の噂は聞こえてきてもマネージャーの話までは聞こえてこない。
だけどひと学年に何人もいるのは知っているし、それならベンチ入りを目指してスコア表の書き方も勉強しているはずだ。


「マネージャーって、雑用をお願いすることもあるけど、精神的な支えにもなってくれる存在だと思ってるんだよね。そういう面で、波多野さんは適任だよ」

「いえ、私なんて……」