「てことは、今日スマホは戻ってこないのか~」 杏ちゃんが口を尖らせながら言うのは、恐ろしい現実。 ……それは心底困るんだけど。 「ま、青山翔の具合がすぐにでもよくなることを願うしかないね」 友梨ちゃんの言葉に、あたしは大きくうなずいた。 青山くんの風邪が早く治りますように。 明日学校を休みませんように。 あたしのスマホが無事に返ってくるために。 あたしは、まだ誰だかわからない人の回復を必死で願うしかなかった。