もっと、俺のそばにおいで。



「……あたしの方こそ……ごめん……」


「花恋は謝んなよ。それ当然だし。てかむしろそんなことで妬いてくれるなんて思ってもなくて、逆に嬉しいっつうか……あ、ノンキすぎるか……」


「ううん……そんなことないよ……あ、」



とあたしが言いかけると、「うん?」って聞き返してくれて。


あたしが「ううん」と首振ると、「ダメだ、言って」と言うから。



「……どうして……朋美ちゃんだったの……?どうして、あたしに教科書を借りに来てくれなかったの……?」



言っちゃった……。


すると、翔くんは一瞬、ポカンとしたあと。


「そんなこと、思ってたの?」


「うん……。だって、侑汰くんは友梨ちゃんに借りに来たりしてるし、杏ちゃんとこも……。そういうの、なんかいいなって思ってて……。だからって、わざと忘れるのも変だし、あたしは翔くんに借りに行くこともなかったんだけど……。だからこそ、翔くんが忘れ物をしてるのに、あたしじゃなくて朋美ちゃんに借りに行ってたことで、モヤモヤしちゃったの」