もっと、俺のそばにおいで。


「あ、さんせーい」



すぐに杏ちゃんがノリノリで返せば、智史くんも頷いて。


杏ちゃんは、あたしと翔くんの間にある微妙な空気には全く気付いていないみたい。


あたしも言ってないから、杏ちゃんはなにも知らないんだろうけど。


反対する人もいなければ、反対する理由もないことから、アッサリ決まって。


……どうしよう。


だって、別行動って、カップルで行動するって意味でしょ。


それは、あたしが翔くんとふたりきりになることを指している。


今までは、杏ちゃんや友梨ちゃんがいてくれたからなんとか持っていたようなものの、ここから翔くんとふたりきり……。


そんなの、ツラすぎる。



「てことで、ここで解散ね!みんな花火大会楽しんでねっ!智史くん、あたしのど乾いたからかき氷食べたい!あそこにあるから行こー!」



なんて、杏ちゃんは智史くんを引っ張って行ってしまい……。