もっと、俺のそばにおいで。



あははって笑う、メガネの奥の優しい瞳に、何だかちょっと救われた気がした。


と、そこへ。



「よお!」



翔くんの声がした。


ドクンッ!!!


何事もなかったかのように自然に姿を現し、翔くんは輪に加わった。


思わず、手に持っているものに視線が行ってしまう。


……朋美ちゃんから借りた、教科書。



「どした?」



あたしに視線を合わせる、いつもと変わらない翔くん。


……ここで暗くなってたら、感じ悪いよね。



「あ……今度行く花火大会の雑誌を杏ちゃんが持って来てて……」



なんとか平静を装いつつ、声を発した。



「あ~、それ侑汰が持って来たやつと同じじゃん」



いつもと変わらない声で言って、あたしの肩を抱きながら雑誌を覗き込む翔くん。


すごく、自然に。