もっと、俺のそばにおいで。



次の日。



はぁ……。


青山くんにあんなことをされて、笹本くんにも怒られて……。


もう心の中はグチャグチャだった。


もともと苦手だったけど、さらに男性恐怖症になりそう……。



「おはよー!」



昇降口で杏ちゃんにバッタリ会い、ポンッと肩を叩かれる。



「おはよう」



いつも思うけど、杏ちゃんは朝から元気だよなぁ。



「ねぇねぇ聞いて~、昨日智史くんと2時間も電話しちゃった~」


「2時間も?」


「うんっ。男の子って電話苦手な人多いけど、智史くんは割と大丈夫みたい。あたしと話してると時間忘れちゃうんだって~、ふふっ」



今日も朝からテンションの高い杏ちゃんは、智史くんとの惚気を聞かせてくれる。



「智史くんって声が素敵でしょー。低くて渋くて。だから、電話で聞いてるとずっとキュンキュンしちゃうんだよ~。きゃあー」



声を思い出しているのか杏ちゃんは体をくねくねさせる。