もっと、俺のそばにおいで。



そうとしか考えられない行為に、また胸がくすぐったくなる。


あたし、青山くんといると、胸がくすぐったくなることが多いよ。


これって、なんなんだろう……。


突然湧き上がる不可思議な感情の意味を、自分で理解できない。



「わっ、まずこれ窓開けなきゃやべえレベルだな」



図書室の中は、もっと埃っぽかった。


しばらく人の出入りもなければ、空気の循環もなかったんだろう。


長年使われていなかった図書室は、かなり湿気を含んだ独特な匂いがした。


ふたりで端から順番に窓を開けていく。


これ、ひとりじゃ絶対に入れなかったな……。



「ありがとう……」



窓を開けながら、青山くんにお礼を言う。



「あの……どうして青山くんが作業に入ってるの?1年男子は……別の人だったはずじゃ……」



なんとなく、笹本くんの名前は濁してしまった。