もっと、俺のそばにおいで。



どうして青山くんが!?


1年男子は、笹本くんじゃないの??


今日ここで青山くんに会うとは思っていなくて。


心の準備……なんて必要ないくせに、なぜだかあたしの心臓は、強く早く……鼓動を打ち始めた。



作業が始まり、あたしは棚から降ろされた本を台車で旧校舎まで運ぶ係りになった。


青山くんは少し遠いところで別の作業をしている様子。



「じゃあまず一便で、藤井行って来てくれ。ジャンル別に札は立ってるから、そのコーナーに端から入れてもらえればいい」


「はい」


「これ、渡り廊下の鍵だからな。失くさないように」



同時に鍵も渡される。



台車には本が山積だけど、押して運ぶだけなら楽そう。


向こうでもひとりで黙々と作業出来るなら、それの方がありがたい。


先輩たちはきゃっきゃお喋りしながら作業しているけど、あたしは知り合いなんていないし、話す相手もいないから……。