青山くんは、あたしの手を引いたまま階段を駆け上がる。
「大丈夫か?」
ときおり振り返り、そう声をかけてくれて。
「う、うんっ」
切れた息で、あたしはなんと返事をする。
関根先生は、もう追いかけて来ていないみたいだけど。
そのまま階段を上りきったあと、青山くんは正面に見えた扉を開いた。
ぱあっと差し込む光に、目を細める。
ついた先は、屋上だった。
「はぁっ……はぁっ……」
手が離されて、膝に手をつくあたしの呼吸はかなり乱れていた。
こんなに走るなんて、体育の授業でもなかなかないよ……。
「ね、ねっ……ここ、立ち入り禁止だよっ……?」
切れる息で何とか問いかける。
入る前、立ち入り禁止の札がドアノブに掛けられていたのを見たんだ。



