もっと、俺のそばにおいで。



朋美は、その男に仕返しをしたいと言ってきた。


具体的になにかするわけじゃない。


『めちゃめちゃカッコいい彼氏が出来た!』


そう言って自慢したかったらしい。


『翔!あたしの彼氏になって!』


彼氏に駆り立てられた俺は、塾のメンバーの集まりや遊びに連れていかれたりした。


「〇〇くん(元彼)よりイケメンじゃーん」なんていう社交辞令に、朋美は鼻を高くしていた。


当時彼女もいなかったし、幼なじみの朋美が可哀想だと思い、俺は彼氏役を続けていた。


ふたりでいるのは特別なことではなかったし、遊園地へ行こうと言われれば行ったし、映画を見たいと言われれば行った。