「……っ」


「ほら、まっすぐ歩けてねえし」



すぐに青山くんは手を差し出してくる。


……やめてよ。

またどこで朋美ちゃんに見られてるかわからないのに。


『俺のせいとか言われたくねえし』


所詮、青山くんはそれだけなんだから。


これは優しさなんかじゃないんでしょ?


だったらいらない。


そんな風に思ってまで、付き添ってもらわなくていいよ……。


普段イライラすることが少ないあたしなのに、悪い具合に加え、イライラしてくる。


それが悪循環でまた具合が悪くなる……。



駅について、バスの停留所に着くとすぐにバスが来た。


あたしがバスに乗ると、当たり前のように青山くんも乗りこんで隣に座った。