「なになら飲めんの」
「……大丈夫、コーヒー飲めっ……」
飲めるとアピールしようと再びカップを持ち上げると、青山くんの手が伸びてきて。
飲むな、と言う様に、コーヒーに軽く蓋をした。
「……っ!」
「なに?」
「…………」
もう、コーヒーが飲めない前提で話をすすめられているから、あたしの否定なんて無意味なんだろう。
どこか責めるようなその口調に、あたしは観念して答えた。
「……紅茶……なら」
「そ」
青山くんは短く言うと席を立ってどこかへ行ってしまった。
こ、怖かったぁ……。
心臓止まるかと思ったよ。
てっきり、
『はぁ?ふざけんなよ。なんでもいいって言っときながらそれはねえだろ!?』
って怒られるのかと思った。
でも、そう言われても仕方のないことをしたのはあたし……。
せっかくおごってもらったのに、飲めないものを頼ませちゃったんだから。



