ばいばい、津崎。



その発言にムッとして、たたき起こしてやろうと思ったけど考えてみれば過去に来てから世話焼きになっているかもしれない。

まあ、精神年齢はあがっているし、津崎とは実際に10歳の差があるわけだから当時の感覚とは違う部分もたしかにある。

それでもお節介ばばあはない。


暴言を吐く津崎を放っておいて、私は美貴と食堂の前に設置されている自動販売機に向かった。

私が買ったのはオレンジ味の炭酸飲料。

大人になってからこういうジュース類はめっきり飲まなくなったけど、体質はどうやら16歳のままのようで、プルタブを開けて飲むと「ぷはーっ」と、お酒同様に喉が一気に潤った。

美貴はダイエット中だからと、自販機でお茶を買った。そして教室に戻るまでの間に私の350mlの炭酸は半分以下に減っていた。


「ねえ、皐月ってさ」

「んー?」

ゴクゴクと、喉を鳴らし続ける私に美貴が問いかける。


「津崎のこと好きなの?」

「……ぶっ!」

思わず口に含んだ炭酸が吹き出た。慌てて濡れた顎を手で拭いながら「え、急になに?」と、美貴のほうを見る。

美貴は私と違い冷静にお茶のペットボトルのフタを閉めて、「うーん。だってさ」と先ほどの言葉の続きを言った。


「皐月って、クラスメイトと距離がある感じだったのに津崎のことはやけに気にしてるなって思って」