ばいばい、津崎。



「美貴は相変わらずうるさいだろ」

剛が焼き鳥を食べながら口元をゆるませる。


美貴と剛は同郷の仲間だけど、ふたりだけで会っている話は聞いたことがない。だけど、その口振りからしてたまに顔を合わせてるのかなと、悟った。

私が忙しいと断ってる間に、みんなでご飯でも食べる機会があったのかもしれない。そんなこといちいち報告し合わないから分からないけれど。


「羽菜ちゃん元気だった?」

「うん。でも一歳児と全力で遊んだら息があがったよ」

「はは、あの歳の子どもは怪獣並みに体力あるからな」


剛も2杯目のビールを注文して、ピッチが早い私はすでに3杯目。

これなら飲み放題にすれば良かったと思ったけど、明日も仕事だし電車で吐きそうになった感覚だけは二度と味わいたくない。


入った時は空いていた店も時間が進むにつれて賑わっていて、隣の部屋にいる客が大声で笑っていても気にならないくらい、ほろ酔いにはなってきた。


「剛のとこはもう小学生だっけ」

結局、4杯目に突入した私は日本酒を頼もうとしたけど、さすがに帰りの電車が不安になって甘いカシスサワーにした。


「そうだよ。小1。ランドセル背負って毎日学校に行ってるよ」