哀姫―アイヒメ―II




C.総「俺たち、上に動かされてるんだよ。」







上?








「本当はやりたくない、レイプやリンチ、カツアゲとか、麻薬の密輸も全部組のヤツらにやらされてるんだ。」









『それって、もしかして前総長の...』









「あぁそうだ。辞めたくても、こっちは組のヤツらに大切な奴らを人質に取られてて下手に出れねーし。皆、うんざりしてるんだ。」








C.R.O.W.の総長は悲しそうに仲間を見た。








「本当は、皆優しくて仲間思いでいい奴らなんだ。だからこそ、人質に取られてる奴らを見捨てることは出来なくて。こんな馬鹿な奴らだけど、俺にとっては大事な仲間達なんだ。だからこそ、俺達を潰してくれ。族が潰れない限り、俺達は動かされ続けるからな。」









雪「そんな簡単に行くような事じゃ...!」







「分かってるさ。今回の件だって、本当は同盟なんて組むつもり無かったのに、前総長が面白そうだからやってみろよとか言うからこんなことになってるんだ。全てあいつのせいなんだ。
族が潰れれば俺たちの仲間がどうなるかわからない。でも、族が潰されたら救いに行くと決めていたから、仲間だから。」








C.R.O.W.の総長は強い意思の目で言った。。







でも、








『仲間を救いたいなら、私達に潰されるなんてやめた方がいいわ。』








「な、なんでっ!」








『なんでって、あなた達は組がどんなものか知らないからそんな甘ったるいこと言えるのよ。悪い奴らは、裏切ったやつはとことん潰し、命令に背いたものは切り捨て、使える駒は死ぬまで使い果たす。そんな奴らよ。あんた達族が潰せると思ってるの?』








私は、容赦なく冷たい言葉を吐き続けた。








『ましてや、あんた達みたいなただ武器を与えられた弱い者同士の集まりに勝てるわけないでしょ?無駄に仲間が死ぬだけよ。族が組に突っ込むんじゃないわよ。』








「そんな事言ったって、どうしようもねーんだよ!!俺の親友の、この族の副総長は、あいつらに囚われて、こき使われて死にそうになってる。いつも、いつも、いつも、あいつが助けてって言ってるのが聞こえる。夢にも出てくるさ!!それなのに、見捨てろってか?!冗談じゃねー!」









『じゃあ、私たちに潰される前に行けばよかったじゃない!何故、私達を踏み台にするの!?仲間だったら、親友だったらとっとと助けに行けばよかったじゃない!所詮、その程度の覚悟なんだったら行くな!』







「くっ、」








C.R.O.W.の総長は、膝をつき、黙り込んでしまった。