「翔太君が殺されたんだって!」



翌日、遅刻ギリギリに教室に入ると、その話題で持ち切りだった。

教室内には限らず、職員室もだ。

いっそのこと、学校全体と言っても過言ではないかもしれない。



まあ、当然だろう。



俺が昨夜殺した尾崎翔太というのは、生徒にも教師にも人気があった生徒だったのだから。



まったく、どうしてそんな奴を殺せと指示するのか……

上の人間が考えることが、さっぱり理解できない。



「……どうしてアイツ、平気な顔してられるのかな?」


「翔太が死んだっつーのに、ありえねえ」


「隣の席で、仲良くしてもらってたくせに」


「さすが、冷血人間」



表情を一切変えず、窓側の一番後ろにある自分の席に着けばこれだ。