俺はターゲットの元へ向かう。

情報によると、コイツは夜出歩くことが多いらしい。



ターゲットを見つけてからは早かった。

運良く、ターゲットは一人だ。



右手に握った短刀で、後ろからターゲットの首元を切りつける。

相手は俺の顔を見る暇もなく、死亡した。



確実に死んでいることを確認し、その場から立ち去る。



路地に入り、黒い手袋を外す。

そして、笑里さんにメールを送信した。



『任務完了』



昔は自分の手に血がつく、ということが恐ろしくて仕方なかったが、今となってはそうしなければ、生きていけないような気がしている。

この仕事を失ったとき、俺はどうなるのだろうか……