「……黎がゲテ食いなんじゃなくて?」 「お前……自分のこと何て言い方すんだよ」 さすがに呆れた声を出された。 「つっても、俺は真紅のストーカーじゃねえし、真紅のことは何も知らない」 「知ってたら刑務所」 「俺は有罪確定なのか」 拘置所ではなかった。 「まー、だから? 真紅のこと教えてくれないか?」 また、背中には銀の月。 光を背にしたその姿が、微笑みかけてくる。