「黒藤さん……?」 「若君、どういうことです? 現に、黎は吐血して倒れたんですよ?」 「ああ。不要な血を吐いて倒れたんだ」 不要な血? 真紅が黒藤を見返すと、白桜が歩み寄って来て、真紅の隣に膝をついた。 「黎明の、身体は起こせるか?」 「え? ああ……」 黎が上体を起こすのを、真紅は反射的に背に手を添えて手伝った。 白桜は、黎の手首辺りに触れた。 「うん。心音に問題はない。脈拍も正常だな。真紅、心配しなくていい。黎明のの命と世界は、生きる道を選んだよ」