「れい……?」 大きく目を見開くと、眦に溜まった涙が一気に流れ落ちた。 「真紅? ……どうした、そんなに泣いて……」 そっと、黎の指が真紅の頬を拭った。 これは……夢? それとも、神様とかいう存在が二人にくれた最期の時間だろうか――。 真紅の思考が、浮かんでしまったそんな考えを否定しようとしたとき、黒藤から笑声がもれた。 「黒!」 白桜が叱責するが、黒藤は肩を震わせている。 「いや、すまない。真紅、黎。なあ、白。俺たちは始祖の転生の力を甘く見過ぎていたようだ」