白桜の手を離れて駆けよった真紅は、勢いのまま膝をついてその頬へ手を当てた。 冷た――くはない。むしろ、緩やだが鼓動が伝わってくる。 「黎! 黎! ごめん、なさい……っ」 まだ命が続いていると言っても、血を吐いて倒れたのだ。 そして同時間に真紅に起きたこと。無関係なはずはない。 「ごめんなさい……黎……!」 視界が涙で揺らぐ。 真紅の指が、黎の口元に残った血に触れた。 その瞬間、血は弾けるように消えた。そして―― 「っ……まこ………?」 大すきな、声が自分の名前を呼んだ。