真紅の肩にちょこんと乗った紫色の小鳥と視線がかち合った。
黎の胡乱(うろん)な視線を受けて、慌てて姿を隠そうとしている。
……ほんとーにもう関わっていやがったか、あのガキは。
すかさず紫色の小鳥を鷲掴みにする。
「おい鳥。まさかお前が真紅をそそのかして連れ出したんじゃねえだろうな?」
『のっ! のーっ!』
「ちょっ、黎! るうちゃんに何するのっ!」
黎に握りしめられて悲鳴をあげる紫色の小鳥を真紅が取り返した。
大事そうに掌に載せるのを見て、もやっとする。
しかもるうちゃんとか呼んでんのか。
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