「……それはほんとーに、秘密なんだよね?」 「絶対ね。御門の家の中でも、知ってる人少ないらしいから。でも……真紅ちゃん、どうしてわかったの?」 「なんとなく」 真紅の返答に、紅緒は大きく瞬いた。 正直真紅には、それ以外の答えはなかった。 最初から、白桜は女の子だと思っていたからだ。 架に『白桜さん男だよ?』と言われて、『女の子でしょ?』と返したあとに、『あ、制服が男子だ』と気づいたくらいだ。 「……やっぱり影小路の子なのねえ」 呟かれて、真紅は「うん」と肯きたくなった。