ひとつ咳払いをして、気持ちを切り替えて冷静になる。



さて、ここからどうしよう。


偵察といっても、何をすればいいんだろう。



洋館内に忍び込む?


神雷メンバーが最低野郎ではないか、一人ずつ品定め……じゃなくて、調べる?


わざと喧嘩をふっかけて、神雷の関係を間近で分析する?



「なんか全部面倒くさいな……」



思わず、本音が出てしまった。




罪の意識で、師匠のためにやるとはいえ、私のリスクがあまりにも高い。


はっきり言って、やりたくない!



「帰っちゃおうかなぁ」




パーカーマンに憧れたのは師匠自身だし。


ていうか、師匠が絡まれてたのがいけないんだ。


そうだそうだ!



「私は何も悪くな、い……いや、私が少しも悪くないって言ったら、嘘になるんだけど」