「あれ?直翔くん?どうしたの…こんな所で?…HR、いなかったよね?」


「ん。はるのこと、待ってたんだよ。ちょっと学校以外で話がしたいなって思ってさ」


「え…?」


「ねぇ?デートしようよ?誰にも邪魔されない場所で、はるのこと独占したい」


そう言うと彼女は真っ赤になって俯いた。


「…俺とじゃ、やだ?」

「…っそ、そんなこと、ない!」


その言葉を聞くとすぐに、俺は彼女の手を取って、きちんとした了承サインも構わず歩き出した。


こんな風に強引だと嫌がられるかな…?


そう思ってちらりと横を見ると、恥ずかしそうに微笑むだけで彼女は全く拒むことなく俺について来る。