もうすっかり初夏へと移いだ街は、にぎやかで少しだけギラギラした印象を受ける。
いつもは、周りなんか全然気にしたことなかったけど。
こうして見てみると…ゆっくりした時間もいいかななんて、そんな風に思えてきた。
行く宛も決めずに、その辺をウロウロしながら、時間を潰す。


そう…俺がさっきから待っているのは、ただ一人。
可愛くて好きで好きで、仕方のない、一人の女の子。


「本当に、初めて出来た女の子の親友…なんだよね…」


それの関係を崩したり、失うことは苦しいし辛いだろうけど、今は何よりも愛しいという気持ちでいっぱいだから。


「想い、伝えても、いいよね…?」


少しだけ震える手。
でも、この気持ちにウソはつけない。
自分を騙すなんてそんなことは出来っこない。