「……鞠子先輩と帰ればいいでしょ?」
「うわっ、なんか結茉、最近俺に冷たくね?先輩は、今日、委員会で一緒に帰れないんだってさ」
…私は、鞠子先輩の代わりじゃないんだよ…バカ。
内心、そんな思いを抱えつつ、私はくるりと踵を返した。
「馨とは帰りません、お一人でどうぞ~」
少し茶化しつつも私の足はそのままスタスタと、教室の出口へと向かう。
「は?ちょっ、んだよ~結茉ちゃん。久々なんだから一緒に帰ろうぜ」
慌てて、追いかけてくる馨が私の肩に手をかけた。
そして、そのまま自分の体重を私の方にかけてくる。
「もう、馨、重いんだけど!」
嫌そうに私が馨を睨むと、
「だって、結茉逃げんじゃん」
そう呟いて、馨は私をじっと見つめる。
その表情に思わず、胸がドキンと、高鳴った。



