ニコッと、可愛らしい笑みを浮かべる万里くん。


そう言われると、なんか、嬉しいな…。


私もそんな彼につられて、思わず自然と笑みがこぼれた。




ーーーーー……


なんだかんだ話が弾み、結局、合コンの間ほとんどの時間を万里くんと話して過ごした。


帰りも、それぞれ男子が女子を送ることになったのだけれど、万里くんに送ってもらうことに。


バス停に向かう途中、


「なんか、万里くんとは、よく万純の家で会ってたけどこんなに話したことなかったよね…。この前、送ってもらったときも実は何話そうって緊張してたんだ」


「確かにちゃんと結茉ちゃんと話したことってなかったしね。家でもすれ違って挨拶するくらいだったし」


まぁ、他の男子とはそんなに話せなかったような気がするけど。

万里くんとは少し打ち解けられたような気がする。


そんなことを考えながら、



「ね。あ!そうだ!私、まだ万里くんの連絡先知らなかったよね?よかったら、LINE教えてよ」



せっかくだしと、鞄の中からスマホを取りだし、万里くんに向かって話しかけた。



「…え、」


その瞬間、万里くんが驚いたように目を見開いたのを私は、見逃さなかった。



「…あ、ゴメン。急に迷惑だった…?」


「いや!違う!迷惑とか全然…。ただ、ちょっとビックリしたっていうか…俺が言おうとしてたこと先に言われて焦ったっていうか…あぁ、もうゴメン。俺何言ってんだろ…」



こんな万里くん初めて見たかも。


いつも冷静なのに、照れているのかワタワタと、慌てている。


なんか、可愛いなぁ。



素直にそう感じた。