えっと、これは手を掴んでってことだよね…??
突然のことで、差し出された手を掴んでいいのか戸惑ってしまう。
どうしようかとおろおろしていると、
「人混みで離れたら危ないから」
ギュッと、万里くんの方から私の手を優しく握った。
ドキン
「う、うん…ありがとう」
まるで壊れ物を扱うように優しく握られた手から伝わってくる万里くんの体温。
万里くん、手あったかいな…。
ブザーが鳴り、電車の扉が開く。
ゆっくり私のペースを考えて歩を進める万里くんは、電車の扉をくぐってそのまま改札を抜けた。
その時、
「結茉ちゃん、万里くん!こっちだよー」
改札を抜けた駅の南口。
私と万里くんに向かって手をふる鞠子先輩の姿が見えた。



