「あっ、怜香ちゃん!こっちの片付け手伝って貰っていいかな?」


「これってどこに置けばいいの?」


次々に私の周りに人が集まってくる。


私は笑顔で答えていく。


「今から手伝いに行くね。それと、ゴミは中庭に大きな板や看板は体育館にお願い。」


そうだ。


ここでは完璧な私でいなくちゃいけない。


みんなが私のこういう姿を求めているんだから。


「怜香ーーー!こっち急いでるから手伝ってくれ!!」


先生に呼ばれて私は走っていく。


その時、首元で星のネックレスが揺れた。



ふと、立ち止まり、私はそれに優しく触れる。



・・・・・・なんか前より辛くない。


みんなの目を気にしていても、前ほど辛くない。


それはこのネックレスのおかげなのかな?


これを付けてると本当の自分を出してもいいんだよって言われてるみたいになる。



近くに璻がいて、微笑んでくれているような、暖かい気持ちになる。


学校では無理でも、璻の前だったら大丈夫かもって。


本当の自分を出せる場所ができたみたいで心が楽になった。