あんな風に気持ちの区切りを付けたはいいけど、実際ななの家の前に立つと足がガクガクして震えて仕方がない。
冬休みになっても、部活は普通にあって、俺はななに逢えない事に焦れていた。

なんで、こういう時に限ってスレ違いのままになっちゃうかな。
帰り道、家に入る前にななの部屋を見るけど、いつもは眠るまでレースのカーテンが引かれている窓は、分厚いピンクのカーテンで塞がれているし…。


「負けそう…」


そんな事を思いながら、本日何本目になるか分からないアタックを決めていた。

小さな決意もすぐに粉々になってしまいそうなくらい、キミは本当に俺には冷たくて。
俺以外のヤツにはふんわり笑ったりするのに、俺に対しては何時だって素っ気無くて。

それで、俺がどれだけ苦しくなるかなんて、気にも留めてくれないんだろうな…。

…とか、そんな事を思っていたら、なんか色々とネジが飛んだ気がした。

嫌われてるのが前提なら、もう、恐れる事なんて何もないじゃないか。

何度も何度もリピートされるキミへを好きだという気持ち。

一体もう、どのくらい好きなのかさえ分からなくなっていて…。


「だーめだ。…今日は、絶対に捕まえる…」


そう、心に誓った。