今年最後で二学期最後の委員会の仕事を終えて、一人帰ろうとした時。 「なな、ちょっといい?」 「あれ?綾乃、もしかして待っててくれたの?」 「まぁ、それもあるけど。大事な話があるの」 その真剣な瞳に私は昔から弱い。 …なんか、やな感じがするんですけども。 そう思いながらも、どう考えても抗えない綾乃の視線に、諦めの溜息を一つ吐いてから、 「分かったよ」 と返事をした。