そして、数日が経って、「あおきさん」が「バスケ部の青木先パイ」だという情報を得てから、私の気持ちはふわふわと落ち着かなくなっていった。
そんな私の変化を、幼馴染のりょーたが気付かないはずがなく…。

どうしたの?と言わんばかりに、朝構ってくるから…。

「ねぇ、私好きな人が、出来たかも…」

と告白したんだ。
それに対して凄く驚いたような顔のりょーた。


え?
なんで、そんな顔するわけ?
あんただって、好きな人がいて、告白だっていっぱい受けてるんでしょ…?


そんな気持ちとは裏腹に、「誰なの?」と聞かれ顔を赤くしながら「青木先パイ」とだけ答えると、りょーたはふっと今まで見せた事もないような顔をした。

なんで、なんであんたがそんな傷付いた顔すんのよ?
訳分かんない。

私は、なんだか自分がまるでいけない事をしてしまったような気持ちになり、それを吹っ切るためにりょーたにこう言い放った。


「応援してよね!」


まさか、それでこの先私達の関係が変化するなんて思ってもみなかったから、平気でそんな事が言えたんだ…。
りょーたの、悲しそうな顔を見ないフリして。