そこで、フライトのアナウンスが流れ、俺はスッと身を引いてななから離れて。 「それじゃあ…」 でも、そう言ってもななと繋いだ手をなかなか放す事が出来ない。 やっとの思いで手を解いて、搭乗口へと向かう俺に、三人がそれぞれに声を掛けてくれたけど、俺はそれに後ろ手で応えるだけにして振り返ることをしなかった。