てくてくと、校門を出て並んで歩く。
その間、俺と先パイは授業がどうとか、部活どうのっていう他愛も無い話をした。

「はい。話し易い場所まで来たよ?返事、聞かせてくれるんだよね?」

「あ~…それなんですけど…なんで、俺なんですか?」

何時の間にか、大きな公園に来ていて、だだっ広い所がなんか静かで落ち着かない。

「えー…?一目惚れ、かな?」

「それ、本気で言ってます?」

「本気じゃなかったら、こんな事言わないよ?」

やっぱり、彼女の真意は量れないけど…。

「幸せにしてくれるんですか?」

「うん。凌太が望むなら」

そう言って、またふんわり笑う彼女に、俺の中の何かがぷちん、と切れた気がした。