「凌太、すまなかったな…心配掛けた…」


「…っ。いいよ。親父が無事で良かった。母さんも、もう泣くなよ。…親父は無理すんなって。…もう、ほんとに、二人にこれ以上何かあったら…」


「ごめんね、凌太」


「すまん。凌太」



俺は二人の手を取って、泣き笑いをした。


そして、この弱い気持ちを振り払うかのように親父の顔を見た。


「…少し休めよ、親父。体まだキツいだろ?…母さんも、全然寝てないってアンディに聞いた。だから、仮眠でもいいから休んで。代わりに俺が親父の傍についてる、な?」


せめて、今だけは気持ちをしっかり保って、この場をなんとか乗り切らなければ…。

そう思って首を横に少しだけ振る俺の傍にアンディが来て、俺に耳打ちをする。