てへへ、と力なく笑って髪を弄ってると石井ちゃんが、ぐいっと顔を近付けて来る。


「ちょっ?石井ちゃん、顔近っ!!」

「んじゃ、お前さ、俺と付き合う?」


投下された爆弾発言が、脳内に到達して理解出来るようになるまで数秒フリーズした。


「……はっ?!」

「くくっ、なんだ。その顔」

「ちょっ!石井ちゃん!冗談にもほどがあるよ~!」


やだなぁと距離を取ろうと窓の方へ視線をやろうとする。
でもそれは熱い石井ちゃんの手が私の手に触れた事で叶わなくなった。