『誰にも言うなよ?』



一瞬で、空気が変わった。


まさに『鶴の一声』だ。


男子は、

「やりたいやつがやれば」

「興味ねーわ」

と、やる気はないものの

冷やかしたり文句を言う者はいなくなった。 


「そうそう。モトコからみんなに話があるみたいだよー?」


(え……?)


「ほら、モトコ。ハッキリ言いなって」

「言うって……」

「誤解なんでしょ。さっきあの子の言ってたことは」


レオがチラッと千夏を見る。

すると、千夏がビクリと震えた。


「ちょっと聞いてあげてくれるー?」

「……!」


せっかくレオが作ってくれた空気


壊したくない。


……言おう。


大きな深呼吸を一度して、声を出す。


「あ……の。今回、模擬店をすることができなくて。すみませんでした」