この太陽のもと、黎もどこかで笑ったりしてるの……?
なんて。
なにをしていても、黎のことを考えてしまう自分がばかみたい。
夜の闇がよく似合って、同じ匂いがすると思っていた黎だって、もともとは住む世界が違うんだ。
……もう、忘れよう。
「なにかあったのかな?」
「え?」
「ほら、そこ」
紀香がそう言うように、昇降口付近がざわざわしていた。
更衣室から教室に向かうには、昇降口前を横切らなきゃいけないわけで。
少しうっとうしいなぁと思っていると。
「本郷美月は何組だ」
低い男の声が聞こえた。
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