「そろそろ帰るか」 黎が立ち上がる。 「…………」 距離が縮まったと思ったのは、あたしだけだったみたい。 あたしと黎はここだけの関係で、夜の闇の中でだけ成り立つ。 所詮、夜の公園だけの関係なんだよね。 そう思って、胸がチクリと痛んだ。 今は、わんこの温もりだけが、あたしの支えだった。