「そうじゃなくて、色々と楽だよね、男って。女って枕詞みたいの多いじゃん。女らしくしろ、女のくせに……とか」
「ああ」
問いかけの趣旨が分かったらしく、彼は足を組みかえてベンチに背をつけた。
「女の方が楽しいだろ。オシャレしたり、買い物したり、俺からすればよっぽど女の方が自由で楽しそうだけど」
うん。
あたしもそう思う。
でも、それは一般の家庭に生まれていたら、の話。
「あたしは男に生まれたかった」
「どうして」
彼は、タバコの煙を吐き出しながら目を細めた。
間髪入れずの切り替えしに、あたしの話に興味を持ってくれたんだと嬉しくなって、つい。



