「じゃあ、ふたりでここで飼わない?」


「…………?」


「あたしたちふたりの……わんこ」


「…………」


…………あ。


はっ、はずかしいっ!


あたしたちふたりの……なんてっ……。


きっとバカにされる。


取り消したい、取り消してーーーーーー


「……仕方ねえな」


……え?


「俺達ふたりの……犬ってことで」


彼は、軽くそう口にする。


「……っ……!」


彼に言われると、かなりの破壊力。


心臓まで燃えるように熱くなる体。



それからのあたしは、夜10時頃になると虹池公園に行って、わんこの世話……

彼と、話すのが日課になっていた。