ビクッ。 振り返った先に立っていたのは。 昨日の、あの人。 ……ウソッ。 目を丸くしたあたしを、彼は怪訝そうに見て眉を細めた。 「オマエ……」 会えちゃった。 ……ほんとは、わんこじゃなかった。 ここへ来たら、もしかして彼に会えるかもしれない……。 そんな期待があったから……。 その証拠に、心臓がバクバクしてしょうがない。 会えてうれしいって、心が勝手に感じてる。 「オマエっ、昨日の……?」 彼は、ようやくあたしが本郷の娘だと気づいたよう。