「連れて逃げろなんて、百万年はえーんじゃないの?」 「…………」 「出直してきな、ガキ」 ふ、と。 緩やかにあげた口角。 ゾクッとするような色気を纏った彼は、指に挟んだままのタバコから立ち上る紫煙と共に、あたしの前から消えた。 「……はっ……はあっ……」 あたしは。 その場から動くことも出来ず、ずるずると地面にしゃがみ込んだ。